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ティクーン・デボーション No. 9

  • tikkunjppartner
  • 2021年4月12日
  • 読了時間: 5分

更新日:2021年5月2日

4年12日 エゼキエル47:13

神である主はこう仰せられる。あなたがたがイスラエルの十二の部族にこの国を相続地として与える地域は次のとおりである。ヨセフには二つの分を与える。

47:14 あなたがたはそれを等分に割り当てなければならない。それはわたしがかつてあなたがたの先祖に与えると誓ったものである。この地は相続地としてあなたがたのものである。47:15 その地の境界線は次のとおりである。・・・47:21 あなたがたは、この地をイスラエルの部族ごとに割り当てなければならない。47:22 あなたがたと、あなたがたの間で子を生んだ、あなたがたの間の在留異国人とは、この地を自分たちの相続地として、くじで割り当てなければならない。あなたがたは彼らをイスラエル人のうちに生まれた者と同じように扱わなければならない。彼らはイスラエルの部族の中にあって、あなたがたといっしょに、くじで相続地の割り当てを受けなければならない。47:23 在留異国人には、その在留している部族の中で、その相続地を与えなければならない。──神である主の御告げ──



イスラエル南部のベイト・グヴリン遺跡 ネティブヤのハナ・コヴナーさん提供


・エペソ書3章6節は、来るべき新天新地における御国の相続において、イスラエルに対してと同様、異邦人「も」共に共同相続人となるべきことがイエス・キリストによって保障されていると語っておりますが、そもそもイスラエルには、御国を相続する約束が与えられていたのでしょうか。言い換えると、アブラハム契約には、来るべき御国の相続の約束は含まれていたのでしょうか。確かに、神様は、創世記12章14節~17節、17章8節において、カナンの地を約束の地とし、これをアブラハムとその子孫に相続地として永遠に与えると約束されています。でもそれは地上におけることであって、天的な御国の相続のことではありません。あるいはアブラハムに対するカナンの相続の約束は、実は二重の意味があって、地上のことのみならず、天的な御国の相続をも含んでいるのだ、と考えることができるかもしれません。そしてこの考え方は正しいように思います。しかし、それでも、カナンの地の相続の約束と、来るべき御国の相続の約束との間には、少し距離があるようにも思えます。その中間に、さらなる具体的な預言なり約束が欲しいところです。それは、いわば「ミッシング・リンク」とでもいえるかもしれません。


・実は、そのミッシング・リンクを示すものこそが、エゼキエル書なのです。エゼキエル書は、ご承知のように、終わりの部分で、再建された神殿とエルサレムの街の様子、それにイスラエルに対する土地の相続の約束を預言的に語っています。それは、非常に具体的であるので、地上的な約束であるようにも思われますが、それは明らかに天的なものであります。エゼキエル40章1節~4節を見れば、これは明らかに霊的なものであることが分かります。

 ・さらには、この幻は、新天新地についてのものであるといえる箇所が散見されます。たとえば、エゼキエル書47章12節には、「川のほとりには、こちら側にもあちら側にも、あらゆる果樹が生長し、その葉も枯れず、実も絶えることがなく、毎月、新しい実をつける。その水が聖所から流れ出ているからである。その実は食物となり、その葉は薬となる。」とありますが、これは、新天新地において、新しいエルサレムの神殿から流れる聖なる川の描写の引用元となっている個所です(黙示録22章1~2節)。また、エゼキエル48章30節以下のエルサレムの街の12の門にイスラエル12部族の名が冠せられるとの預言は、そのまま黙示録21章12、13節に直結します。そこでは、新しいエルサレムは「アドナイ・シャンマー」(主はそこにおられる)と呼ばれており、まさに新天新地の新しい都にふさわしい名前となっています(黙示21:3参照)。


・この文脈において、まさにイスラエルに対する土地の相続が約束されているのですから、これは来るべき御国の相続の約束を預言するものと理解してよいでしょう。さらに、この約束には、驚くべき要素が含まれています。それは、エゼキエル47章22ー23節であります。特に、エゼキエル47:23「在留異国人には、その在留している部族の中で、その相続地を与えなければならない。──神である主の御告げ──」とあるように、この来るべき御国の相続においては、在留異国人(寄留者)にも等しく相続地が与えられるというのです!こんなことは、初めの約束の地に対する相続では考えられないことでした。寄留者(ヘブル語でゲル)は特殊な地位にありました。イスラエルに対するトーラーの適用についてはできる限り彼らに対しても同じとされ(そして憐みも受け)ましたが、重要なところ-聖なる契約に関わる部分ーではアクセスが厳に禁じられていました(例えば、過越しのいけにえにつき、出エジプト12:48~49)。しかし、来るべき新天新地における相続においては、何の差別も受けずに、イスラエルと等しく、異邦人である彼らにも相続分が与えられるように神様はご配慮なさっているのです。まさにエペソ2:19「こういうわけで、あなたがたは、もはや他国人でも寄留者でもなく、今は聖徒たちと同じ国民であり、神の家族なのです。」という御言葉を預言的に裏付けるものとなっています。


・このように、エゼキエル書こそは、来るべき御国に対するイスラエルの相続を預言するものであると共に、新しい啓示の飛躍を伴って、やがてイエスキリストによって成就されるべき「新しい一人の人」の姿も預言するものだということができるのです。ハレルヤ!この「新しい一人の人」の実現は、実に神様の遠大な「深慮遠謀」によるものであることを知って、心から主をほめたたえます。

 
 
 

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