ティクーン・ディボーション No.1
- tikkunjppartner
- 2021年2月28日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年3月22日
この度、毎週1回を目途に、TIKKUN の価値観を広めるべく、私、行澤が、聖書からディボーショナルな解説を加えて、これを関係する皆様に発信することになりましたので、よろしくお願いします。よろしければ、お目通しいただき、何かの足しになれば幸いです。
2月14日(日)
エペ1:8 この恵みを、神は私たちの上にあふれさせ、あらゆる知恵と思慮深さをもって、9 みこころの奥義を私たちに知らせてくださいました。それは、この方にあって神があらかじめお立てになったみむねによることであり、10 時がついに満ちて、実現します。いっさいのものがキリストにあって、天にあるもの地にあるものがこの方にあって、一つに集められるのです。11 この方にあって私たちは御国を受け継ぐ者ともなりました。みこころによりご計画のままをみな行う方の目的に従って、私たちはあらかじめこのように定められていたのです。12 それは、前からキリストに望みを置いていた私たちが、神の栄光をほめたたえるためです。13 この方にあってあなたがたもまた、真理のことば、あなたがたの救いの福音を聞き、またそれを信じたことにより、約束の聖霊をもって証印を押されました。(新改訳第3版)

・エペソ書から始めたいと思います。「奥義」というのは、エペソ書が書かれた意図を読み解くキーワードの一つです。それは旧約時代には、預言者らによって、ある程度は語られていたものの、今やパウロ自身がその正確な意味を直接キリストから教えられたもの―パウロの啓示を待って初めて明らかになった新たな教え-ということを意味します。
・9節では、その「奥義」を神様が私たちに知らせてくださったと言います。その中身は何かというと、やがて「時がついに満ち」るとき(神のご計画されたカイロスが満ちる〔プレローマ〕とき)、神がキリストによって万物を一つに集められる、ということです。これは、創造の完成であり、すべての被造物をキリストによって、エデンの園の状態-いやはるかにそれにまさる状態―に「回復する」(ティクーン)ということを意味します。ユダヤ教でいうところの、TIKKUN ha O'Lam(Repair the World)です。しかしその理想を実現されるのは、一にキリストにかかっている、というのが、パウロの言う「奥義」たる所以なのです。ちなみに第一コリント5章28節では、この点につき、「しかし、万物が御子に従うとき、御子自身も、ご自分に万物を従わせた方に従われます。これは、神が、すべてにおいてすべてとなられるためです。」と書かれています。
・このように究極的に回復されるべき、素晴らしい世界は、「御国(キリストの王国)」と同義です。そして、御国は、まずパウロを含むユダヤ民族に受け継がせることが神の予め定められた計画だといいます。それは12節にありますように、「前からキリスト(=メシア)に望みを置いていた私たち」とは、ユダヤ民族に他ならないからです。ユダヤ民族の救いは、神の計画の中に既に組みこまれているのですね。そしてもう一つの永遠の計画は、「あなたがたもまた」(13節)-すなわち異邦人である私たちもまたキリストにあって御国を受け継ぐことが保障されていることです。それは聖霊を与えられていることがその「証印」(英語ではseal、ギリシャ語では「法定拘束力のある保証印」という意味のスフラギゾー)だからである、というのです。ですから、聖霊を私たち異邦人に注ぐことは、ユダヤ民族の救いを予め定められた神の偉大な奥義を実現するための、もう一つの鍵となる決定的に重要なタスクなのですね。ローマ15:16「…私は神の福音をもって、祭司の務めを果たしています。それは異邦人を、聖霊によって聖なるものとされた、神に受け入れられる供え物とするためです。」というのは、パウロがこの偉大な奥義に仕えていることを意識していることの証しとなるものでしょう。
今日はこの辺で。良き一週間を。シャローム!
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